58歳 乙女座

初夏の晴れた昼下がり 私は生まれたと聞きました
母の喜び様は 大変だったと聞きました
「ただ真っ直ぐ信じる道を歩んでほしい」と願いをこめて
悩み抜いたすえに この名を私に付けたと聞きました
我が家はあの頃からやはり 裕福な方ではなく
友達のオモチャや自転車を羨ましがってばかり
少し困ったような顔で
「ごめんね」と繰り返す母のとなりで
いつまでもいつまでも泣いたのを覚えています
アタナは私の全てを許し
全てを信じ全てを包み込んで
惜しみもせずに 何もかもを私の上に注ぎ続けてきたのに
私はそれでも気付かずに
思いのまま過ごしてきたのでした
「強さ」の意味をはき違えて ケンカや悪さばかりを繰り返し
勝手気ままに遊びまわる 本当にロクでもない私が
真夜中の静けさの中 忍び足で家に帰ったときも
狭い食卓の上には 茶碗が並べられていました
自分の弱さに背を向け 言い訳やゴタクを並べ
何もせずにただ毎日をだらだらと過ごし続け
浴びる程に飲んだ私が 明け方眠りに落ちる頃
まだ薄暗い朝の街へ 母は出て行くのでした
私はアナタに言ってはいけない
決して口にしてはいけない言葉を
加減もせずに投げつけてはアナタの心を踏みにじったのに
アナタはそれでも変わることなく
私を愛してくれました
木漏れ日のようなぬくもりで 深い海のような優しさで
全部全部 私の全てを包み込んだ
度が過ぎるほどの頑固さも わがままま卑怯な嘘もすべて
すべてを包み込むような愛がそこにはありました
アナタのもとに生まれ落ちたことは こんなにも幸せだった
今頃ようやく気付きました こんな馬鹿な私だから
「♪アンマーbyかしゆり58♪」



毎日作ってくれたキティちゃんのお弁当箱
何の当て付けなのか、一つも手をつけず帰宅後無言で返してた日々もあったな…
それでも次の日には、ちゃんとキティちゃんのお弁当箱。
趣味は手芸とガーデニング、どちらかといえばおとなしい性格の母で。
同じ学年に居たら絶対友達にはならないタイプ。
14歳ある日、初めてワタシに手をあげた父
何がキッカケだったのか?今となっては思い出せないけれど…
そんな父の後ろに母の姿
「助けてくれる」
と思った私の幼心とは裏腹に
目に移った母の手には、いつもの、あの裁ち鋏
おもむろに、ワタシの黄色く染まった頭に向けて
一目散
めがけてくる、あのいつもの裁ち鋏。
必死に避けて、感窮まるワタシ。
緊張も治まらず思いもよらない出来事に、たたただ呆然と。
目の前には消えたテレビ
真っ黒の画面に反射する、父と母とワタシ
空気が氷みたいに、静止した自分を見て
「切られる」と思った
そんな状況で口から出たコトバ
「ええよ、切って」
それでもやっぱり、母は母。

ハサミを手離し、幼い子供みたく号泣しながら
母が、言ったコト。
「カオリが生まれた時、ムチャ嬉しかったんやで。
一緒に買い物行けると思ったから…」



ほんとに今でも忘れれない出来事です。
長男次男に続き、やっと出来た女の子だったと…
あの日がなければきっと今頃、ナントカとかカンチャラとか…
やってたり。ココに今のワタシも居ないかもしれない。
物を落として拾ってくれた人には「すいません、ごめんなさい」ではなく
「ありがとうございます」と言いなさい、と教えてくれた母。
そんなワタシの母、エツコ。(今では仲良しです…多分。笑)
とりあえず(^^)/
お誕生日おめでとう〜!!

ゆっくりしたら、一度帰ろうと思います。
ユリ根の卵とじ、作ってね〜♪♪

「あの子、…男の子やったら良かったんちゃう?」って言ってたと、父から聞きましたが
んな事は聞いてない事にしています(笑)
あと「この、高そうな時計な、カオリの部屋にあったんやけど…ええ?つこてて」と聞かれ
「うん、それ。結構したけど…ええよ、しゃあないやん」
なんて言いましたが、
実は1000円チョイの代物なので

宜しくお願い致します。

いつか、もちょいええの、こおてあげれるように頑張るね〜
それまでお元気で、健康でいますように〜